2005年8月28日

 

雲のトンネル

 

ついこの間まで35度をこえる酷暑が続いていたのに、台風一過で気がつけば秋の気配に。

 

この日もあいにくの小雨模様だったのですが・・・台風13号も近づいており、この期を逃せばまたもやズルズル行きそうで。

 

 

天気図をみる限り雨が降ったとしても「薄い」と判断して、かねてからの計画どおり三国峠(埼玉/長野間)に出かけてきました。

 

サイクリストなら一度は越えてみたいあこがれの地ではありますが、果たしてどうなることやら・・・。

 

 

4時13分、青梅市は

岩蔵温泉郷での一枚。

 

街灯の感じがちょっとセンチです(涙

 

 

先が長いこともあり、この日の出発は朝の3時20分。いつもの通り自宅の前から青梅街道−岩蔵街道をへて、山王峠を越えれば名栗村!

 

・・・といいたい所ですが、近頃はやりの町村合併とやらでここも飯能市内だったりします。「村」の一字を消したばかりの案内板が痛々しい・・・。

 

 

5時14分、夜明けの

名栗湖でひと休憩。

 

まずはあの雲の中を

越えないといけません(汗

 

 

雨模様とはいうものの、とりあえず近くの自販機で何本かジュースを仕入れて用意は万端?途中のコンビニで食事をしなかったのはちょっと痛かったかも知れませんが・・・。

 

「折角なんでできるだけ遠くで朝食を」とかいっていたら24Hのコンビニがなくなっちゃいました(笑

 

 

てなわけで、まずは秩父へ抜けないと

いけません。

 

渓流ぞいの気持ちいい峠道・・・。

 

 

いつになくいいペースで、ちょっとウキウキ気分でヒルクライム。苔むした石橋をわたり、ハッと気がついたら通行止めの看板が(汗

 

一瞬事情が飲み込めなかったのですが、ようは道を間違えてしまった様子です。結局往復35分のロスだったので、標高差で250mくらい?

 

まー、雰囲気を楽しめたので良しとしましょう!

 

 

6時24分、有馬林道と広河原逆川林道の

分岐点。

 

ここを右折(画面奥)が正解、

ちなみに渓流釣り場のトコです。

 

 

やっぱりこっちはキツかった(爆

 

小雨模様に感謝しつつも、

あちこちで足をつきまくり・・・。

 

 

けっきょく前回も計時ポイントにした「大名栗林道入口(標高880m弱)」には7時23分に到着。ちなみに分岐点の標高は380m弱です。

 

何だかんだ計算してみても前回より5分ほど早いくらいのペースでしたが、まー余計に登っちゃってるのでこんなもんでしょう(笑

 

 

前回の絶景スポットに到着。

 

・・・って、もう霧というより雲です(汗

 

 

遠くを見張らせる絶景もいいものですが、これはこれで「異界への道」みたいな感じがして楽しいものです。もっとも、安全確認には気をつけないといけませんが・・・。

 

結局林道の最高点には8時8分に到着。名栗湖西端を5時41分にスタートしたので、込みこみで2時間27分(爆

 

 

つづら折れを見下ろして。

 

ちょっぴりご満悦の瞬間ですが、

下りはあっという間(汗

 

 

 

雨模様なだけあって、

しっとりとしたいい雰囲気です。

 

 

渓流ぞいをしばらく下って浦山口の集落に到着。途中でおサルの群れやリスをみかけたりしましたが、残念ながら写真はとれませんでした。

 

前回はここで「大日そば」をいただいて腹ごしらえをしましたが、今回の目的地ははるか先。まだお昼にはちょっと早いかも・・・。

 

 

 

しばらく下って「秩父さくら湖」に到着。

 

トンネル脇の遊歩道からダムに

抜けられるみたいです・・・。

 

 

去年は有間峠だけで精一杯だったので、ここはついつい通過しちゃったんですよね。今度こそはと思ってふらっと立ち寄ってみました(笑

 

ダム周辺には「さくらウォーターパーク」というレッキとした名前がついていて、お土産屋さんや展示施設なども完備でオススメです。

 

 

堤防から今しがたの

峠道を見てみたところ。

 

こっちから見ても雲の中(汗

 

 

反対側には秩父市街。

 

天気が良ければ北アルプス

とかも望めるそうです。

 

 

堤防の上は遊歩道になっていて、ベンチがあったのでしばしのジュース休憩。「鯉の後生車」だとか「願い事かなえ石鎚」だとか、何とも奇妙なオブジェを見ながらブラブラ時間をつぶしました・・・。

 

 

また来るんだワン!

 

そういえば、なぜかワンコの散歩

をしている人が一杯いました。

 

 

9時49分、「セブンイレブン

秩父浦山口店」で物資を補給。

 

この辺りで仕入れておかないと、

後々ヤバそうです・・・。

 

 

この先は大したアップダウンもなく、比較的快適なペース&雰囲気で旧大滝村を目指しました。気になるスポットも色々ありましたが、今日はとにかく先をいそがないと(汗

 

途中で謎のリカンベント氏とすれちがいましたが、一体どんなルートで走ってきたのでしょうか?

 

 

10時47分、ぶじ「道の駅大滝温泉」に

到着。

 

すぐ裏手には荒川も流れていて

意外といい雰囲気です!

 

 

さすがにここまで来るとお腹も空いてきます。水道で顔&頭を洗ってさっぱりした後は、右奥の食堂で名物「ごもっともそば」を平らげました。

 

付け合せにウインナー、ウズラの卵×2、ワカメ少々が出てくる位でただのそばなのですが(結構おいしい)・・・ちょっとエッチないわくあり(爆

 

 

少し先を右折して、

しばらく行くと人工ループ。

 

実はきらいじゃないです、

こういうの(笑

 

 

・・・と、突然前を行く車が停ったので?と思ったら、なんと私を撮っていたもよう。よっぽど物珍しいということでしょうか(汗

 

ちなみにこの辺にもそば屋さん等々はあったので、ここまでお昼を我慢してみるのもいいかもです。

 

道の駅はきれいでいいのですが、反面周辺のドライブイン(個人経営)はちょっとさびれ気味に見えました。いいのか悪いのか分りませんが・・・。

 

 

 

ヒスイ色の渓流ぞいで、

雰囲気はチョー最高。

 

柳沢峠にちょっと似てますが、

こっちの方がやさしい感じです。

 

 

そんなこんなで村道17号(左奥)

入口に到着。

 

ここを右折すると

八丁峠や天丸トンネル。

 

 

じつは全線ダートかと思っていたのですが、実際は始めの2kmは舗装ずみ。中津川の集落の中をしばらく行くと「こまどり荘」という宿泊施設があって、食事&入浴も出来るようです。

 

 

「こまどり荘」裏手の芝生にて。

 

涼しげにトンボが舞う中、

お弁当を出して腹ごしらえ・・・。

 

 

再出発して5分ほど行くと

ようやくダート道に。

 

13時00分、

うわさ通りのしまったいい道です!

 

 

日曜日ということもあり、ダート道としては想像がつかない交通量。マナーのよろしい私としてはすれ違う/追いこされる毎に停車して道を譲っておりましたが・・・

 

ふと見ると、追い抜いていった車の窓からカワイコちゃんが手を振ってお礼を言っています。いやー、ハッピーハッピー(笑

 

 

 

苔むした石段、清流にかかる小橋・・・

 

前半まではいいペースで

乗車率も99%。

 

 

ここでも水場を見つけたので、家族へのおみやげ(こればっか)に汲んで帰りました。丹沢に比べると、ちょっと味が硬い感じですが・・・。

 

ふと右側の森へ目をやると、どうやらシカがいる様子。あれ?ちょっと違うかも・・・と思ってよく見てみると、なんとカモシカでした!!

 

これぞ目玉スクープ、と思ってカメラを構えたら森の奥へトットと逃げていきましたが、こりゃ貴重な体験でしたよ。

 

ちなみに「カモシカ保護区」の看板はありましたが、よくある動物注意の絵看板もなかったもよう。それだけ珍しいのかも知れません。

 

 

14時31分。

 

そろそろ雲の中に突入したもよう(汗

 

 

15時38分。

 

絶景も何もありませんが、

見えないのもまたオツなもの・・・。

 

 

もともと台風一過で路面が緩めだったのですが、勾配がキツクなってくるとそれだけ路面も荒れてきていよいよ押し一辺倒に。

 

予定では3時すぎには峠に着く予定だったのですが、青息吐息で気がつけばもう4時近く。

 

さすがに少し焦りましたが、わたしは「パスハンター」なのでこんな事ではへこたれません(涙

 

 

 

ラスト2kmほどは勾配も緩くなってきて

乗車も可能に。

 

これじゃほとんど黄泉の国ですが・・・

 

 

親切なことに道路わきに始点からの距離が表示されていたのですが、これが意外な曲者でした。ダート全長は18kmとあったのでそれを目安に安心していたら、行けども行けども霧の中。

 

この表示は舗装部分も含んでの距離なので、に着いたときには20kmを過ぎておりました(16時8分)。

 

オーラスの標柱にはでかでかと「終点」と書かれていて、思わず半べそで大笑いしちゃいましたよ(笑

 

 

ついに到着!

 

よー頑張った、鉄下駄号!

 

 

「峠をくぐると別世界」のフレーズに乗せられて、自宅からはるばる130km。あまりの濃霧に両側の景色を比べることもできませんでしたが・・・

 

見えないだけにかえって「雲のトンネル」のような不思議な空間ができていて、ついつい「ほっと」しちゃいました(汗

 

こじんまりとして自然な切りとおしは雰囲気も上々。長野側にはしっかりしたベンチもあって休憩できるようになってます。

 

 

長野側に下ってすぐの所。

 

あれ?ちょっと紅葉してますね・・・

 

 

気がつけばいかにも高原の

雰囲気に。

 

時々シラカバとかも見かけましたよ。

 

 

ひょっとして初雪か!?

 

と一瞬うろたえましたが、

実はキャベツ畑?のビニールシートでした。

 

 

あっけなく集落まで下りてしまったので、ちょっと拍子抜けした感じではありましたが・・・たしかに秩父側とは何から何まで別世界です。

 

秩父側は奥まった秘境といった感じなのですが、こっちは肥料の匂いがただよう畑作地帯といったところ。

 

なかでも農耕車の後ろに木製の荷台をつけた「マイカー」がとっても印象的。ガーガー音をたてて20km/hで走るさまはどこかファンキー(笑

 

何となく往年の「ペンギン村」を思い出してしまいました・・・。

 

 

ナイトランが予想されたので、

電池を交換しておきます。

 

あー、もう5時だよ(汗

 

 

ふと来し方を振り向けば・・・。

 

あの雲のどこかをくぐって

きたわけです(笑

 

 

 

左折してK106号に入り、

信州峠から山梨入り・・・。

 

もうちょっと観光がしたかった(涙

 

 

くどいようですが、

ここにも荷台つき農耕車を発見!

 

 

そろそろ日没も近いので、峠の登りではちょっと心細くなりました。どうにか18時11分にを越えて、あとは大体下りなので一安心。

 

・・・と思いきや、つい虫がうずいて広域農道へシフト。だいたい農道といえばアップダウンがきついと相場がきまっているんですが(汗

 

予想以上にしつこい山道に嫌気がさした頃、ようやく下り基調にさしかかりました。闇夜にぽつんと光る自販機をみて思わず涙が・・・。

 

 

 

上:一面のひまわり畑

 

下:韮崎の夜景

 

 

たまたま自販機管理のおじさんがやってきたのでしばらく雑談。駐車場の奥がひまわり畑とのことで撮影しましたが・・・よく見れば分ります(汗

 

一体何のために農道なんかに、と頭の中でブツブツいっていた時、とつぜん韮崎の夜景が眼下に広がりました。

 

サーチライトみたいので空中を照らす演出も手伝って、何ともいい雰囲気。わざわざ下から車で見にきた若者たちもいたので有名なのかも。

 

 

21時39分、甲府駅前。

 

輪行仕度も終えて、あとは帰るだけ・・・。

 

 

しばらく行くと「昇仙峡ライン」にぶつかったので右折して韮崎へ。いきなり都会へ出たのでびっくりしちゃいましたが、ドラッグストアで輪行用のゴミ袋(90L)を購入してひと休み。

 

ここから帰れば良かったものの、何を思ったか甲府まで自走することに。メーターも堂々190kmを越えてめでたしめでたし(汗

 

・・・と思ったら甘かった(爆

 

どうにか東京方面の最終(10時25分)には間にあったものの、大月止りで連絡ナシ。大型トラック&走り屋が爆走するR20経由で自宅までさらに80km。

 

何だかんだで八王子から多摩大橋を渡ったころにはすっかり朝に。けっきょく帰宅は翌朝6時になってしまいました・・・。

 

 

 

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