2004年1月?日

 

緑潤う

 

実は昨年の末、当時の愛犬だった「そら(♀二才)」が急逝しました。

 

それからは正直自転車に乗る気力もなく、夏川りみの「涙そうそう」を聞いては思い出にふける凹んだ日々を送ることに。

 

それでも二週間後に愛犬の納骨が済んでからは、ペット霊園のある狭山湖畔までの往復で自転車に乗るようにはなっていましたが・・・。

 

 

そんなある日、日経新聞の広告に『東山魁夷展』を発見。もともと好きだった作家でしたので興味を持ちましたが、開催は横浜とのこと。

 

「そういえば遠出もしてなかったし、ちょっと行ってみよう」ということで、丸一ヶ月ぶりのロングライドとなりました。

 

自宅から土地勘のある鎌倉街道を抜け、あとは県道12号線をへて横浜へ。みなとみらいの整備のよさにおたおたしながら、どうにか美術館に到着です(笑

 

 

『緑潤う』はこんな感じ・・・。

(05.06.06撮影)

 

 

東山魁夷と言えば「白い馬」の画が有名で、じつは私もそれが目当てで出かけた次第。 しかしいざ行ってみて私の目にとまった一枚は、何の変哲もない構図の『緑潤う』でした。

 

公園かどこかの水辺で、芝生の中に一本の木が描いてあるだけの画なのですが・・・。丹念に光の色調を描きこんでいるために、じっと見ている内に「いない筈の人たちの姿」が見えてくる気がしたのです。

 

そんな中でそらと一緒に過ごした時間がいまも生きていることに気づいたというか・・・とにかく立ち直りのきっかけになりました。

 

 

この日以来、一緒にきれいな景色とうまい空気の中を走ってやることが愛犬の供養にもなる気がして、日増しに峠越えへの関心が大きくなって行ったのを覚えています。

 

ちなみに帰路は多摩川CRまで北上し、買ったばかりのハロゲンライトの明るさにびっくりしながら帰宅しました(笑

 

 

 

ツーリングの記録へ